6月, 2019 | Letre et le neant
ブルターニュの海の恵み「ゲランドの塩」輸入実績No.1
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キャロットラペ-シリーズ2-

こんにちは、こうすけです。

今日の薬膳テロワールレシピは、引き続き「キャロット・ラペ」のご紹介。

前回の記事でも書きましたが、ニンジンは、薬膳では重宝されていた食材です。
体にエネルギーを与えるためにも、「食べる」というのは、大切です。
その「食べる」を充実するためにも、消化機能促進に役立つニンジンは、美味しく食べたい食材ですね。

今日のアレンジ版は、クコの実入りキャロット・ラペです。

クコの実は、ニンジン同様、味は甘く、穏やかな性質を持っています。

肝や腎を養い、疲れ目や肺の機能促進、乾燥による咳などに役立ちます。

【材料:2~3人前】

ニンジン:1本
はちみつ:小さじ1
ビネガー:20~30cc
ニョンスオリーブオイル:80cc~
ゲランドの塩 顆粒:ひとつまみ
クコの実:10粒

基本的な作り方は、前回と同様です。

調理器具は、変わらず、この辺りが揃っていると便利です。

今回のアレンジ版は、ドレッシングをアレンジ。

ドレッシングにクコの実を使うのですが、クコの実は、そのまま食べると、歯にくっついて、食べづらいので、あらかじめビネガーに浸しておきます。

ニンジンの下処理をする前につけておくと、程よい食感になっています。

それでは、ニンジンを擦りおろしていきます。

ニンジンを擦りおろしたら、ドレッシング作りに。

今回もきちんと乳化させていきます。

今回とろみに使うのは、マスタードの代わりに、ハチミツです。

そこに、またオリーブオイルを少し加えて、混ぜます。

これが今回の乳化した状態です。

ここまできたら、残りのオイルを多めに加えつつ、更に混ぜていきます。
好みのオイリーさに近づいたら、塩を加えて、味を整えます。

このドレッシングに、先ほどのニンジンを加えて混ぜたら完成です。

ハチミツの甘みも効いた、ほんのり甘酸っぱいドレッシングのキャロット・ラペに仕上がりました。

ハチミツにも、もちろん薬膳的な力あります。

胃の機能を整えたり、便秘や疲労回復、空咳などにオススメです。

クコの実とも相性がいいですね(ただ、ハチミツもクコもお腹を下しやすい人は控えた方が良いです)。

美味しく食べて、エネルギー補充です。

 

キャロットラペ-シリーズ1-

おはようございます、こうすけです。

今日の薬膳テロワールレシピは、フランスのオーソドックスなサラダ、「キャロット・ラペ」のご紹介。

キャロット・ラペといえば、ビストロや、フレンチの惣菜で定番のサラダです。

ニンジンをふんだんに使った、このサラダは正に薬膳料理にふさわしいひと品。

このキャロット・ラペをベースに、これから数回に渡って、薬膳的なアレンジをしたキャロット・ラペのレシピをお伝えしたいと思います。

今日は、一番ベーシックなキャロット・ラペから。

【材料:2~3人前】

ニンジン:1本
マスタード:小さじ2
ビネガー:20~30cc
ニョンスオリーブオイル:80cc~
ゲランドの塩 顆粒:ひとつまみ
胡椒:適量

キャロット・ラペの「ラペ」は、râpéeと書きます。
フランス語で、「擦りおろす」を意味する言葉。
擦りおろしニンジンといったところでしょうか。

調理器具は、このあたりが揃っていると便利です。

ラペというくらいなので、左の卸し金があると、正しくキャロット・ラペ。

とはいえ、卸し金がなくても、全然大丈夫です。
包丁で千切りでもいいですし、ピーラーで削るようにしても、美味しく仕上がります。

まずは、卸し金で、ニンジンを擦りおろしていきます。

慣れないうちは、擦りおろしづらいので、怪我をしないように気をつけてくださいね。
僕は、未だに苦手です。最後まで擦りおろせたことがありません。

仕上がりは、こんな感じになります。

包丁の場合は、ニンジンを薄くスライスします。

これくらい薄いと、食感もいいので、オススメです。

それを千切りにしていきます。

ラペっぽくしたいので、少し幅広にして見ました。

皮むき器があると、更に便利です。
鰹節のごとく、削っていきます。
ニンジンを持っている指を削らないように、気をつけてくださいね。

仕上がりは、こんな感じです。

今度は、ドレッシングを作っていきます。
今回は、一番シンプルなドレッシングに。

このドレッシングを作るときに、大切なのが乳化させること。

乳化とは、水分と油分を混ぜ合わせて、とろみをつける方法です。

水分と油分を混ぜ合わせるときに、とろみのある食材を加えておくと、乳化しやすいです。
分かりやすいのは、マヨネーズですね。
この場合、とろみのある食材は、卵黄になります。

さて、今回のドレッシングでは、とろみのあるものとして、
マスタード
を使います。

ビネガーにマスタードを加えたら、全体をなじませるように、軽く混ぜ合わせます。

ビネガーは、お好みのものをお使いください。
今回は、リンゴ酢を加えています。

そこに、オリーブオイルを少し加えて、混ぜます。

この「オリーブオイルを少し加えて、混ぜる」を数回繰り返します。
そうすると、だんだん全体が少し濁って、とろみがついてきます。
こんな感じですね。

これが乳化した状態。

ここまできたら、残りのオイルを多めに加えつつ、更に混ぜていきます。
好みのオイリーさに近づいたら、塩を加えて、味を整えます。
それにしても、乳化というのは、素晴らしいですね。
乳化を発見した人は、本当に偉大。

このドレッシングに、先ほどのニンジンを加えて混ぜ、最後にニンジンの葉っぱ(パセリなどでも可)を散らしたら完成です。

ほんのり酸味の効いたドレッシングで、いくらでも食べられる気がします。

では、ここで薬膳的なお話を。

ニンジンは、味が甘く、穏やかな効能を持つ食材とされています。
肺や脾、肝臓の調子を整えると言われています。

消化機能を調えて、胃や消化組織の中に停滞している、未消化なものを取り除くのに、役立ちます。
また、眼の乾燥や疲れ目などにも良いとされています。

中国では、宮廷料理に欠かせない食材の一つで、その昔、皇族の専属医が多用していたとの話もあるほど。

穏やかな性質なので、毎日食べてもいいくらい。

調味料で使ったビネガーも、消化促進や、血行促進などにおすすめ。

マスタードの原料となる、シロガラシの種は、白芥子といって、中医学では、生薬としても使われています。
体を中から温めたり、痛み止めや気を巡らせるのにも用いられます。

こうやって分析してみると、消化促進として、かなり理にかなったサラダですね。
お肉などの付け合せに食べたくなる理由がわかった気がします。

お腹の調子を整えたいときに、食べると良さそうですね。

店長紹介

こんばんは。

レートル・エ・ル・ニャン、こうすけです。

今日は、当ショップの店長をご紹介したいと思います。

こちらで、Web版だけではなく、実店舗版レートル・エ・ル・ニャンもあります、と書かせていただきました。
実店舗ゆえに、店を回すためには店長が必要です。

ですので、実店舗版レートル・エ・ル・ニャンには、店長がいます。

名前を

サルトル

と言います。

店名の由来となった本を書いた、哲学者の名前からいただきました。
顔が、似てるんです、どことなく。
ぼーっとしてる時の顔が、思索にふけっているようで、哲学者然としています。

よく略してサル、サルと呼ばれています。
犬なのにサル? と言われることもしばしばですが。
サルというのは、ラテン語で「塩」を意味します。
ゲランド塩を扱っている店の店長としては、ぴったりではないでしょうか?

店長は、毎日お店に出勤しております。
よろしければ、店長の顔を見に、お立ち寄りください。
当店のインスタグラムでは、店長日記も上げていきます。
お楽しみに。

お店の名前の話

こんにちは。

L’Être et le néantです。

読めないですよね(笑)

改めまして、レートル・エ・ル・ニャンです。

初めましてのお客様からは、よく読み方を聞かれます。

 

フランス食材のお店なので、店名はそれらしく、フランス語で。

ニャンと入っていますが、猫は関係ございません。

店名は、とある哲学者の著作から、拝借してきました。

 

日本語に訳すと

『存在と無』

 

実存主義を提唱した、20世紀を代表する哲学者、ジャン=ポール・サルトルの代表作です。

そこまで深くサルトルを知っているわけではないのですが、

なんだか、考え方に惹かれるので、この名前を使わせてもらっています。

「存在と無」

「あるとない」

「To be or not to be」

「物と余白」

いろんな解釈ができるなぁ、なんて一人で言葉遊びを楽しんでいます。

 

でも、1番面白かったのは、

「やってるか、やってないか、わからないから、この名前にしたの?」

というお客様の一言。

一本取られました(笑)

 

薬膳のこと-その1-

皆さんは、

薬膳

という言葉を耳にしたことがありますか?

最近は、食べることと健康の関係が、どんどん重要になっている気がします。
マクロビ、スーパーフードなどなど、健康面を意識した食が注目されていますね。

そういった「食と健康」というジャンルの中で、興味を引いたのが、薬膳でした。

薬膳とは、簡単にいうと、

中国伝統医学(中医学)の考え方に基づき、食材に効能を見出し、食材同士を組み合わせて、体の調子を整える食事

です。

僕は、食べることも、料理をすることもどちらも大好きです。
食材同士を組み合わせることで、色んな味を生み出せるのが、何とも楽しい、まるで日常的な芸術のような魅力を感じていました。
そんな時に出会ったのが、薬膳です。

それまで、美味しさや見た目の楽しさを目指していたところに、更に、体の調子まで整える手助けをしてくれるとは、何て面白いんだろう、まるで生活に根ざした魔法のようと、一気に虜になりました。

薬膳では、中医学における、体や自然、感情、物質などの関係性をもとに、食材が持つ性質を組み合わせて、人それぞれの体質に合った料理を組み立てていきます。
理論を細かく書いていくと、難しいと感じることもあるかもしれません。
とてもシンプルに考えると、薬膳というのは、

食べる人のことを想った料理なのではないかなと、

僕は感じています。

人に寄り添う、とても優しい調理法

それが薬膳の魅力だと思います。

そんな魅力を伝えられるように、これからコツコツと、薬膳のお話をしていきます。