こんにちは、こうすけです。
今日の薬膳テロワールレシピは、引き続き「キャロット・ラペ」のご紹介。
前回の記事でも書きましたが、ニンジンは、薬膳では重宝されていた食材です。
体にエネルギーを与えるためにも、「食べる」というのは、大切です。
その「食べる」を充実するためにも、消化機能促進に役立つニンジンは、美味しく食べたい食材ですね。
今日のアレンジ版は、クコの実入りキャロット・ラペです。
クコの実は、ニンジン同様、味は甘く、穏やかな性質を持っています。
肝や腎を養い、疲れ目や肺の機能促進、乾燥による咳などに役立ちます。
【材料:2~3人前】
ニンジン:1本
はちみつ:小さじ1
ビネガー:20~30cc
ニョンスオリーブオイル:80cc~
ゲランドの塩 顆粒:ひとつまみ
クコの実:10粒
基本的な作り方は、前回と同様です。
調理器具は、変わらず、この辺りが揃っていると便利です。
今回のアレンジ版は、ドレッシングをアレンジ。
ドレッシングにクコの実を使うのですが、クコの実は、そのまま食べると、歯にくっついて、食べづらいので、あらかじめビネガーに浸しておきます。
ニンジンの下処理をする前につけておくと、程よい食感になっています。
それでは、ニンジンを擦りおろしていきます。
ニンジンを擦りおろしたら、ドレッシング作りに。
今回もきちんと乳化させていきます。
今回とろみに使うのは、マスタードの代わりに、ハチミツです。
そこに、またオリーブオイルを少し加えて、混ぜます。
これが今回の乳化した状態です。
ここまできたら、残りのオイルを多めに加えつつ、更に混ぜていきます。
好みのオイリーさに近づいたら、塩を加えて、味を整えます。
このドレッシングに、先ほどのニンジンを加えて混ぜたら完成です。
ハチミツの甘みも効いた、ほんのり甘酸っぱいドレッシングのキャロット・ラペに仕上がりました。
ハチミツにも、もちろん薬膳的な力あります。
胃の機能を整えたり、便秘や疲労回復、空咳などにオススメです。
クコの実とも相性がいいですね(ただ、ハチミツもクコもお腹を下しやすい人は控えた方が良いです)。
美味しく食べて、エネルギー補充です。
おはようございます、こうすけです。
今日の薬膳テロワールレシピは、フランスのオーソドックスなサラダ、「キャロット・ラペ」のご紹介。
キャロット・ラペといえば、ビストロや、フレンチの惣菜で定番のサラダです。
ニンジンをふんだんに使った、このサラダは正に薬膳料理にふさわしいひと品。
このキャロット・ラペをベースに、これから数回に渡って、薬膳的なアレンジをしたキャロット・ラペのレシピをお伝えしたいと思います。
今日は、一番ベーシックなキャロット・ラペから。
【材料:2~3人前】
ニンジン:1本
マスタード:小さじ2
ビネガー:20~30cc
ニョンスオリーブオイル:80cc~
ゲランドの塩 顆粒:ひとつまみ
胡椒:適量
キャロット・ラペの「ラペ」は、râpéeと書きます。
フランス語で、「擦りおろす」を意味する言葉。
擦りおろしニンジンといったところでしょうか。
調理器具は、このあたりが揃っていると便利です。
ラペというくらいなので、左の卸し金があると、正しくキャロット・ラペ。
とはいえ、卸し金がなくても、全然大丈夫です。
包丁で千切りでもいいですし、ピーラーで削るようにしても、美味しく仕上がります。
まずは、卸し金で、ニンジンを擦りおろしていきます。
慣れないうちは、擦りおろしづらいので、怪我をしないように気をつけてくださいね。
僕は、未だに苦手です。最後まで擦りおろせたことがありません。
仕上がりは、こんな感じになります。
包丁の場合は、ニンジンを薄くスライスします。
これくらい薄いと、食感もいいので、オススメです。
それを千切りにしていきます。
ラペっぽくしたいので、少し幅広にして見ました。
皮むき器があると、更に便利です。
鰹節のごとく、削っていきます。
ニンジンを持っている指を削らないように、気をつけてくださいね。
仕上がりは、こんな感じです。
今度は、ドレッシングを作っていきます。
今回は、一番シンプルなドレッシングに。
このドレッシングを作るときに、大切なのが乳化させること。
乳化とは、水分と油分を混ぜ合わせて、とろみをつける方法です。
水分と油分を混ぜ合わせるときに、とろみのある食材を加えておくと、乳化しやすいです。
分かりやすいのは、マヨネーズですね。
この場合、とろみのある食材は、卵黄になります。
さて、今回のドレッシングでは、とろみのあるものとして、
マスタード
を使います。
ビネガーにマスタードを加えたら、全体をなじませるように、軽く混ぜ合わせます。
ビネガーは、お好みのものをお使いください。
今回は、リンゴ酢を加えています。
そこに、オリーブオイルを少し加えて、混ぜます。
この「オリーブオイルを少し加えて、混ぜる」を数回繰り返します。
そうすると、だんだん全体が少し濁って、とろみがついてきます。
こんな感じですね。
これが乳化した状態。
ここまできたら、残りのオイルを多めに加えつつ、更に混ぜていきます。
好みのオイリーさに近づいたら、塩を加えて、味を整えます。
それにしても、乳化というのは、素晴らしいですね。
乳化を発見した人は、本当に偉大。
このドレッシングに、先ほどのニンジンを加えて混ぜ、最後にニンジンの葉っぱ(パセリなどでも可)を散らしたら完成です。
ほんのり酸味の効いたドレッシングで、いくらでも食べられる気がします。
では、ここで薬膳的なお話を。
ニンジンは、味が甘く、穏やかな効能を持つ食材とされています。
肺や脾、肝臓の調子を整えると言われています。
消化機能を調えて、胃や消化組織の中に停滞している、未消化なものを取り除くのに、役立ちます。
また、眼の乾燥や疲れ目などにも良いとされています。
中国では、宮廷料理に欠かせない食材の一つで、その昔、皇族の専属医が多用していたとの話もあるほど。
穏やかな性質なので、毎日食べてもいいくらい。
調味料で使ったビネガーも、消化促進や、血行促進などにおすすめ。
マスタードの原料となる、シロガラシの種は、白芥子といって、中医学では、生薬としても使われています。
体を中から温めたり、痛み止めや気を巡らせるのにも用いられます。
こうやって分析してみると、消化促進として、かなり理にかなったサラダですね。
お肉などの付け合せに食べたくなる理由がわかった気がします。
お腹の調子を整えたいときに、食べると良さそうですね。
こんばんは。
レートル・エ・ル・ニャン、こうすけです。
今日は、当ショップの店長をご紹介したいと思います。
こちらで、Web版だけではなく、実店舗版レートル・エ・ル・ニャンもあります、と書かせていただきました。
実店舗ゆえに、店を回すためには店長が必要です。
ですので、実店舗版レートル・エ・ル・ニャンには、店長がいます。
名前を
サルトル
と言います。
店名の由来となった本を書いた、哲学者の名前からいただきました。
顔が、似てるんです、どことなく。
ぼーっとしてる時の顔が、思索にふけっているようで、哲学者然としています。
よく略してサル、サルと呼ばれています。
犬なのにサル? と言われることもしばしばですが。
サルというのは、ラテン語で「塩」を意味します。
ゲランド塩を扱っている店の店長としては、ぴったりではないでしょうか?
店長は、毎日お店に出勤しております。
よろしければ、店長の顔を見に、お立ち寄りください。
当店のインスタグラムでは、店長日記も上げていきます。
お楽しみに。
こんにちは。
L’Être et le néantです。
読めないですよね(笑)
改めまして、レートル・エ・ル・ニャンです。
初めましてのお客様からは、よく読み方を聞かれます。
フランス食材のお店なので、店名はそれらしく、フランス語で。
ニャンと入っていますが、猫は関係ございません。
店名は、とある哲学者の著作から、拝借してきました。
日本語に訳すと
『存在と無』
実存主義を提唱した、20世紀を代表する哲学者、ジャン=ポール・サルトルの代表作です。
そこまで深くサルトルを知っているわけではないのですが、
なんだか、考え方に惹かれるので、この名前を使わせてもらっています。
「存在と無」
「あるとない」
「To be or not to be」
「物と余白」
いろんな解釈ができるなぁ、なんて一人で言葉遊びを楽しんでいます。
でも、1番面白かったのは、
「やってるか、やってないか、わからないから、この名前にしたの?」
というお客様の一言。
一本取られました(笑)
皆さんは、
薬膳
という言葉を耳にしたことがありますか?
最近は、食べることと健康の関係が、どんどん重要になっている気がします。
マクロビ、スーパーフードなどなど、健康面を意識した食が注目されていますね。
そういった「食と健康」というジャンルの中で、興味を引いたのが、薬膳でした。
薬膳とは、簡単にいうと、
中国伝統医学(中医学)の考え方に基づき、食材に効能を見出し、食材同士を組み合わせて、体の調子を整える食事
です。
僕は、食べることも、料理をすることもどちらも大好きです。
食材同士を組み合わせることで、色んな味を生み出せるのが、何とも楽しい、まるで日常的な芸術のような魅力を感じていました。
そんな時に出会ったのが、薬膳です。
それまで、美味しさや見た目の楽しさを目指していたところに、更に、体の調子まで整える手助けをしてくれるとは、何て面白いんだろう、まるで生活に根ざした魔法のようと、一気に虜になりました。
薬膳では、中医学における、体や自然、感情、物質などの関係性をもとに、食材が持つ性質を組み合わせて、人それぞれの体質に合った料理を組み立てていきます。
理論を細かく書いていくと、難しいと感じることもあるかもしれません。
とてもシンプルに考えると、薬膳というのは、
食べる人のことを想った料理なのではないかなと、
僕は感じています。
人に寄り添う、とても優しい調理法
それが薬膳の魅力だと思います。
そんな魅力を伝えられるように、これからコツコツと、薬膳のお話をしていきます。